私が所属する関西山岳ガイド協会の研修で、6月4日(日)・5日(月)の二日間、大山山域へ行ってきました。当協会は盛んに研修を行っており、ガイド自身のスキルアップに努めています。
初日は三鈷峰とユートピア避難小屋へ。この日は大山夏山開きで、前夜祭ではコロナ禍で中止されていた、たいまつ行列も久々に開催されました。山域は大勢の登山者で賑わっていました。
夏山登山道の弥山ルートは当然この日は混雑していたでしょう。私たちガイド6人は、大神山神社から入山。ユートピアルートの下宝珠越から中宝珠越、上宝珠越を経て三鈷峰へ。途中、要所でショートロープのトレーニングをしながら、状況応じてコンティニュアスやスタカットを使い分け、ガイド役とクライアント役を交代しながら登りました。
ユートピア避難小屋、象ケ鼻にも登り、7月中旬からお花畑になる一帯を視察。植物の観察・解説などもトレーニング。コイワカガミやツガザクラ、ダイセンクワガタなどの花々に癒やされました。
2日目は香取登山口より、甲川(きのえがわ)から直登して「ゴジラの背」と呼ばれる岩稜を経由し、甲ヶ山、矢筈ヶ山への周回ルート。
美しい甲川のほとりでコーヒー休憩のあと渡渉し、甲ヶ山へつきあげる急な沢を詰めていきます。この日もロープワークのトレーニングをしながらの登山。より難易度が高く実践的な訓練となりました。
近年人気となっている「ゴジラの背」の絶景を堪能して、甲ヶ山頂上で昼食としました。ここからの大下りもロープをしっかり使って、小矢筈、矢筈ヶ山へと登り返し、大休峠から大山道(古道)を下って香取へ戻りました。
この日、ガイド資格取得を目指すゲストも参加していたので、大山道の歩きでは、参考にしてもらうためメンバーが交代で実際にガイディングを披露しました。それぞれのガイドの個性を楽しむことも出来てたいへん有意義な二日間でした。