• 「えっとあるく ひろしま 藤原崇雄 登山ガイド事務所」のサイトです。広島の登山ガイドと一緒に、中国・四国・九州、日本アルプスはもちろん、全国の山々・峰々を「えっと」歩きましょう。「えっと」は広島弁で「たくさん」という意味です。

秋に登った山をいくつかご紹介

西穂高岳独標

9月の中旬に旅行会社のツアーにて西穂高岳独標(2,701m)に同行しました。独標とは独立標高点のことです。 新穂高ロープウェイを利用すれば標高2,156mの西穂口駅まで一気に上がることが出来ます。そこから樹林帯を上り標高2,367mにある西穂山荘に初日は泊まり翌朝から独標を目指しました。山荘から独標までなら登山初心者の方でも危険箇所も少なく比較的安心して登ることが出来ます。北アルプスの雰囲気を手軽に感じられる人気のコースです。

右寄りにある台形のピークが独標です。独標への上りは鎖場もあり要注意です。この先はさらに険しく技術と経験が必要です。
独標から西穂高岳方向の景色です。西穂山頂まではいくつもの険しいピークを越える必要があります。さらにその先にはジャンダルムで有名な難路が奥穂高岳まで続いています。
独標から歩いてきた方向を振り返ると、活火山である焼岳や乗鞍岳がよく見えます。左下に見える森は上高地です。

燕岳〜常念岳(北アルプス・パノラマ銀座)

9月の下旬に、燕岳(2,763m)から大天井岳(2,922m)を経由して常念岳(2,857m)へいたる縦走に同行してきました。

中房温泉登山口から初日は燕山荘泊。翌日は大天井岳を経由して常念岳まで縦走して常念小屋に宿泊。3日目に下山の行程でした。大天井岳で表銀座と呼ばれる槍ヶ岳への縦走ルートと分岐します。常念岳方向への縦走路は、槍ヶ岳や穂高連峰、北アルプスの名峰の数々を臨みながら歩くことができることからパノラマ銀座と呼ばれています。危険箇所はそれほど多くはありませんがしっかりした体力が求められます。

燕山荘の前からの御来光。浅間山の辺りから太陽が昇りました。
燕岳を朝陽が染めます。
表銀座ルートが槍ヶ岳まで。素晴らしい眺望を楽しみながら歩くことができます。
常念小屋まで長い道のりです。ここからさらに常念岳のピークを往復しました。

雨飾山

10月上旬にツアーに同行して雨飾山(あまかざりやま)へ。標高1,963mながら日本百名山に数えられ、花や紅葉を楽しめる美しい山です。このときは紅葉にはまだ少し早い感じでした。長野県と新潟県の県境に位置していて広島からはなかなか遠いですね。前日に麓の小谷温泉に泊まり、翌朝から日帰りで登頂しました。けっこう標高差もあって8時間前後かかる体力の必要な山です。近年、山頂から女神の横顔を見られるスポットとして人気上昇中のようです。

山頂に着く頃、うれしいことにガスが抜け始め、女神の横顔を拝ませていただきました。
山頂直下に広がる広大な笹原(笹平)の登山道が山頂から見ると女神の横顔にみえるのです。

那須岳(茶臼岳)

10月の中旬、紅葉真っ盛りの那須岳へ同行してきました。那須岳は、栃木県北部に位置する那須連山の総称(特に茶臼岳や朝日岳、三本槍岳三山をさすことが多い)です。主峰は茶臼岳(1,915m)とされ、9合目までロープウェイが通っているので比較的気軽にのぼることができますが、強風が吹くことで有名で、今回は当初三山を縦走する予定でしたがルート変更を余儀なくされました。

初日は風雨の中、茶臼岳に登って、三斗小屋温泉大黒屋さんに宿泊。素敵な温泉と食事を楽しみました。翌朝の風の状況を確認してリスク回避のため縦走はあきらめ、紅葉の名所である姥ヶ平を経由して下山することにしました。

強風の茶臼岳を後にして、色づいたダケカンバのアーチをくぐり三斗小屋温泉を目指します。
歴史ある大黒屋の温泉に続く本館の通路。
姥ヶ平から茶臼岳を見上げると紅葉のモザイクが美しかった。出発時は雨が降っていましたが、その後、晴れ間が見えました。
下山路の途中、朝日岳の山腹の紅葉が素晴らしい。このときもかなりの強風でしたがすっかり空は晴れ渡っていました。